営業主任の岡田です。1月から3月末までは、漏水調査や防水工事が多かったので、なかなかブログが書けませんでした。

もう冬が過ぎて、桜の季節になってしまいました。

今回は工場での漏水調査について書こうと思います。

漏水調査方法は、基本的に散水調査、蛍光染料を使用した散水調査、サーモグラフィーカメラを使用した調査の3つの調査を行います。

 

まず、散水調査では、漏水箇所と思われる屋根周囲に、屋根勾配の水下側から散水します。

屋根裏側でもう一人の者を待機させ、漏水した場合は、その周囲を充填的に散水します。

 

散水調査

散水調査で発見した最近の漏水箇所例では、カバー工法を行っている屋根の軒先から、下の元々の屋根へ水が伝わり、軒先のアゴ裏の裏地のペフ材から建物内部へ侵入していたことがわかりました。

過去の工場での漏水箇所からの経験と照らして合わせ、散水にて漏水を発見します。

 

散水後に、水が建物内部への浸透状況をサーモグラフィーカメラを使用して調査します。

サーモグラフィー箇所

このように、目視では漏水がわからない状況です。

サーモグラフィー箇所

漏水している箇所は温度が低く、青くなっています。

散水後に水が浸透している場合には使えます。

 

散水調査とサーモグラフィーカメラで、ある程度箇所を特定した後に、蛍光染料を使用した調査を行います。

蛍光染料を使用することで、漏水の経路や、穴の特定ができます。

補修穴を特定することで、補修方法の選定が容易となります。

蛍光染料使用箇所 屋根裏

蛍光染料を散水した箇所です。

蛍光染料使用箇所 屋根裏(ブラックライト)

この写真のように、漏水している箇所に紫外線をあてると、緑色に光ります。

漏水原因がわかれば、補修方法を選定します。

 

工場の漏水原因は複雑な事が多く、ピンポイントで大きな穴を修理しても、修理した箇所の勾配の水上側からの漏水が修理した箇所まで達していて、漏水が止まらないといったケースもあります。

完全に漏水を止めるには、屋根すべてを防水したり、カバー工法を行ったりする方法もありますが、大きなコストがかかります。

漏水調査を行い補修するといった手順を踏むことで、漏水原因を一つ一つ解決し、一歩一歩前進することで完全に漏水を止めるといった方法が、低コストで漏水を止める方法だと思います。